相対性理論と哲学 人間科学研究科 中山康雄

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アインシュタインの相対性理論は、時間の哲学においても重要な意味を持っています。私たちが何かを観察しようと思えば、必ず、私たちがそのとき位置している「今」という時と「ここ」という特定の場所で観察しなければなりません。私たちが体験により直接獲得する知は、常に、私たちがその時々にいた「今・ここ」で獲得されてきたものなのです。このような自分の知と他の人々の知をどのように統合したらいいのでしょうか?アインシュタインの相対性理論は、このような問いについての正確な解答を与えています。アインシュタインのこの提案は、さまざまな個別の知を統合的知の中にいかに組み込むことができるかについての、歴史上それまでなかった新しい提案であったのです。  日時:2005年9月23(金)15:20〜16:20  講師:人間科学研究科 中山康雄